高リン血症治療剤「リオナ®錠250mg」の日本国内における製造販売承認取得について
2014年1月17日
日本たばこ産業株式会社
鳥居薬品株式会社
日本たばこ産業株式会社(本社:東京、社長:小泉光臣、以下「JT」)及び鳥居薬品株式会社(本社:東京、社長:髙木正一郎、以下「鳥居薬品」)は、共同開発品である高リン血症治療剤「リオナ®錠250mg」(以下「リオナ錠」)について、「慢性腎臓病患者※における高リン血症の改善」の効能・効果で、本日、JTが日本国内において製造販売承認を取得しましたので、お知らせいたします。
リオナ錠は、クエン酸第二鉄水和物を有効成分とする新規リン吸着剤であり、消化管内で鉄とリン酸が結合し体内へのリンの吸収を抑制することにより、血清リン濃度を低下させる効果があります。国内で実施した、高リン血症を呈している透析中の慢性腎臓病(CKD)患者及び保存期CKD患者を対象としたそれぞれの第Ⅲ相臨床試験において、本剤の血清リン濃度の低下作用が確認されました。また、長期投与時における安全性に大きな問題は認められませんでした。
JT及び鳥居薬品は、透析中並びに保存期CKD患者様の高リン血症治療において、リオナ錠が新たな選択肢として貢献できるものと期待しています。なお、リオナ錠の販売は薬価収載後に鳥居薬品が行います。発売時期は決定次第、お知らせいたします。
承認内容の概要
製品名 | リオナ®錠250mg (Riona® Tab. 250mg) |
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一般名 | クエン酸第二鉄水和物 |
効能・効果 | 慢性腎臓病患者における高リン血症の改善 |
用法・用量 | 通常、成人には、クエン酸第二鉄として1回500mgを開始用量とし、1日3回食直後に経口投与する。以後、症状、血清リン濃度の程度により適宜増減するが、最高用量は1日6,000mgとする。 |
クエン酸第二鉄水和物について
JT及び鳥居薬品は共同で、2007年9月に米国ケリックス・バイオファーマシューティカルズ社(以下「ケリックス社」)より、クエン酸第二鉄水和物の日本における独占的開発・商業化権を取得しました。国内での臨床試験実施後、2013年1月にJTが製造販売承認申請を行っておりました。米国では、ケリックス社が米国食品医薬品局(FDA)に本剤の新薬承認申請を行っており、処方箋薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づく審査終了の目標期限は2014年6月7日とされています。
高リン血症について
透析中並びに保存期CKD患者の多くは、腎臓からのリン排泄が低下することにより高リン血症を発症します。高リン血症状態が持続すると臓器や関節周囲に石灰沈着が生じやすくなります。特に血管壁での石灰沈着は動脈硬化の原因となり、心筋梗塞や狭心症を発症する危険性が高くなることが指摘されています。また、副甲状腺ホルモンの分泌亢進に伴う二次性副甲状腺機能亢進症により骨病変を引き起こし、日常生活動作やQOL(Quality of Life)に影響を及ぼすことが示されています。このため、透析患者のみならず、透析に至る前の保存期CKD患者においても、血清リン濃度を適正値に保つことは大変重要です。
以 上
お問い合わせ先
日本たばこ産業株式会社
IR広報部 TEL.03-3582-3111(代表)
鳥居薬品株式会社
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